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- ■移動通信用景観調和型鉄塔について(No.49)
- 概要
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本鉄塔は,和歌山県の高級リゾートホテルと海岸の間に建設されることから,周辺景観との調和に配慮した鉄塔としました。
従来の景観調和型鉄塔は,鉄塔の存在を目立たないようにして隠すことで周辺景観と調和させるようにしていましたが,本鉄塔では,鉄塔の表面をリゾートホテルの色に合わせたベージュ系のツートンカラーとし,鉄塔の周囲には南国のリゾート地に多く植生するヤシとソテツを配するなど,地域のシンボルとして景観調和型の魅せる鉄塔に仕上がりました。
■新しいタイプの無線通信用鉄塔の紹介(No.31)
概要
従来の無線通信用鉄塔では、経済的な面で有利な、四角断面トラス鉄塔が多く採用されてきました。
しかし、近年一般市民の環境に対する意識が高まり、鉄塔についても自然環境と調和したり、現状の自
然環境を極力破壊しないデザインや色彩が求められるようになってきました。
弊社では、この要望に応えるために、様々な景観・環境調和型鉄塔を設計・製作してきました。
本報では、弊社がこれまでに建設した景観・環境調和型の無線通信用鉄塔のうち、代表的な鉄塔につ
いて、その背景とデザイン、色彩等に考慮した点を紹介致します。
■景観調和を考慮した無線通信用鉄塔の構造検討(No.31)
概要
超高圧電気所の無線通信用鉄塔は、経済性を考慮して通常4脚の屋上式トラス構造としているが、近
年の景観や環境に対する市民感覚の高まりから、無線通信用鉄塔にも周辺の景観に調和したデザインを
求められる場合がある。
このとき、景観への調和を考慮したデザインのメニューをあらかじめ用意しておけばすばやく対応で
き、その後の用地取得や建設が容易になると思われる。
そこでまず、既設鉄塔の事例の収集、形態分析を行い、その結果から「類型化」と「形容詞」の相関
を考慮した。
次に、風景パターンの設定を行い、前述の考察結果を踏まえてその風景に調和する鉄塔デザインの提
案を行った。
そして、デザイン案の試設計、CGによる景観検討を行い、その実現性や調和性を確認したので、本
報において紹介する。
■新しいタイプの送電用鉄塔の紹介(No.29)
概要
従来タイプの送電用鉄塔は、建設地における景観上や用地上の問題から、その採用が難しくなってき
ています。
このような問題を解決するために、弊社ではモノポール型鉄塔やセミモノコックタワーといった美観
タイプの鉄塔や、三角鉄塔、狭根開き鉄塔などの景観調和の点と低コストの点の両方を兼ね備えたタイ
プの鉄塔を開発、製作しております。
また、CG(コンピュータグラフィック)といったツールを用いての事前の景観検討についても取り
組んでいますので、本稿で紹介致します。
■景観調和を考慮した送電用鉄塔デザインの類型化に関する研究(No.28)
概要
近年、送電用鉄塔に対しては、自然景観や都市景観への調和が要望されるようになってきている。送
電用鉄塔は今や国内のいたるところに建設され、現代の日本の風景を構成する一要素となっているが、
従来の送電用鉄塔のほとんどは経済性と実用性を重視しているため、デザイン上の配慮が少ない。その
デザインを人工的ではありながら、風景に調和するデザインに変えていくことが必要な時代になってい
るといえよう。
現在、弊社では送電用鉄塔単体および連続体でのデザインに注目し、要求機能や経済性を踏まえた上
で、現代の日本の風景を構成する一要素として積極的に評価され得る送電用鉄塔デザインについての研
究を行っている。このうち、送電用鉄塔単体のデザインについては、鉄塔の構造形式や立面形状などに
基づいて既存送電用鉄塔の類型化を行い、その形態的特徴を明らかにした。そこで得られた結果は、今
後の送電用鉄塔デザインに際して有効な指標となり得るであろう。
なお、次稿では弊社内において実施した送電用鉄塔デザインについてのアンケート調査を分析し、そ
こで使用された形容詞対と本報での類型化との比較検討を行う予定である。
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